タイトルなんか付けられない

 

まだ上手く言葉や文章にできない。

感情の整理が追い付かず、思考がまとまらない。

でもこうやってどこかに吐き出さないと押しつぶされそうだから、何かに追われるように書いていく。

 

今日、とてもショックな出来事があった。

それが何なのか、まだ言葉にしたくない。

具体的にしてしまうと、その現実に耐えられないから。

 

2024年4月16日。

この日付を見れば、何があったか思い出せるはず。

 

今はただただ本当に受け止めきれない。

人がこの世を去るということに関して、ここまで強い喪失感を抱いたのは、不謹慎だが肉親含めて初めてだ。

 

失って初めて、自分の中でのその存在の大きさに気付く。

生きていてくれて当たり前だと思っていた。

 

今年は新譜もリリースされる予定だったし、それをずっと楽しみにしていた。

毎日彼らのことを考えるというほどではなかったけれども、少なくとも週に一度は彼らの音楽を聴いていた。

辛い日々に彼らの激しい音楽を聴いていると、自分の怒りや焦りといった負の感情を代弁してくれているようで前を向いて歩くことができた。

新しいアルバムが出るたびに衝撃を受け、最も好きなアーティストとまでは言い切れないまでも、その進化をずっと楽しみにし続け、応援していたバンドの一つだった。

 

そのバンドのメンバーが

 

やっぱりまだ書けない

 

これからどうしたらいいんだろう

残されたメンバーやスタッフ、ファンたちもそれぞれ色々な思いを抱いているだろう。それだけ影響力が大きく、周りから愛されてきた人だったのだろうと思う。俺もその一人だ。

 

本当にショックが大きすぎて、言いたいことや伝えたいことが沢山あるはずなのに、言葉にできない。

 

それでも生きていかなければいけない。

日々の生活をどうにかこなして乗り越えていかなければならない。

そんな日々を繰り返すうちに、いつかこの出来事を受け止められて、初めて自分の感情が少しずつ整理できて、ショックから悲しみや後悔といった感情に置き換わり、涙を流すことができるのだろうか。

 

今は泣けない。

泣くと事実を受け入れてしまう気がして。

ここまで心にぽっかりと穴が開いたような、暗く重苦しい虚無感に囚われたのは初めてだ。

 

でもこれだけははっきりと言える。

俺はこのバンドに出会えてよかったし、このバンドが大好きだ。

 

出会った最初は俺が最も好きなアーティストを模倣しているのではないかと嘲笑っていたが、年月を重ね、新たな音源が公開されるたびに、彼らの挑戦や意欲をしっかりと受け止められて、見る目が変わっていった。

その内、とても好きなバンドになっていった。

間違いなく俺の人生に欠かせない存在の一つだ。

他のファンの方にとってもそうだろう。

 

このバンドはこれからどうなっていくのだろう。

すぐには答えは出せないだろうし、答えを出すこと自体が恐怖かもしれない。

それでも、俺は大好きなこのバンドが出す答えなら全力でそれと向き合おうと思う。

 

ここまで書いて、彼の名前を思い浮かべて、やっと涙が出てきた。

これからもふとした瞬間に彼のことを思い出して泣くのだろう。

 

でもそれでいい。彼が遺してくれたものは確かに存在していて、俺を含む多くの人々の生きる支えになっているはずだから。

彼の数多くの宝物と共に、これからも歩いていく。

それが彼への精一杯の餞だと信じて。